トピックス

動作の効率UPは生産性UPに!

一般社団法人日本カイゼンプロジェクトの会長、柿内幸夫氏のコラムで興味深いものが
ありましたので、トピックスにさせていただきたいと思います。

どんな現場でも、よりよいパフォーマンスのために【改善】という作業が必要かと思いますが、
ただやみくもに改善していくのではなく、着目する項目という点で、
動作経済の四原則」というものが役に立つようです。

動作経済の四原則は、ギルプレス(1868.7ー1924.6)が提唱し、その後
多くの学者や実務家によって整備され、法則化がなされたといわれているもので、
ムリ・ムダ・ムラのない作業の動作を実現しようとするものです。

①仕事をするときは両手を同時に使うこと
②必要な基本動作の数を最小にすること
③個々の動作の距離を最短にすること
④動作を楽にすること

この中で今回のコラムに載っていたのは、①仕事をするときは両手を同時に使うことの部分でした。

”ピンボール”という「より少ない労力で、より早く、より楽に、という作業方法を学ぶための器材」で、
ボードにある30の穴に30本のピンを挿す作業をしている人の動作を観察して、その人のスピードを
数値で観測するものがあります。

初めに何の説明もせず、この作業をやらせると半分くらいの人は
左手でピンをたくさん掴んで、それを右手で1本ずつ取って挿すというやり方をするそうです。
これは一見”両手を使っている”ように見えますが、実は動作経済の四原則からすると、
”両手を使っている”ことにはならないそうです。なぜなら、この時の左手はピンを保持しているだけで、
単純に”入れ物”としての機能しか有しておらず、付加価値を生んでいないから。
”両手を同時に使う”ということは”両手が同時に付加価値を生むこと”が必要なのです。
この場合でいうと、それぞれの手に1本ずつピンを取って、左右対称に手を動かしてピンを挿すというのが
”両手を同時に使う”ということになります。

両手で同時に付加価値!といっても、
例えば右手で〇を、左手で△を同時に描くのでは品質が保てない・・・
利き手で別々に描くべきです。
また、1mも間が離れた穴に同時にピンを挿すのは遅くなるし疲れる・・・
1本ずつ挿すべきです。
同時に動かす場合は、動きが左右対称であり、距離が25cm以内であることが必要だそうです。

もし、現場で片手のみで付加価値をつけている作業があったら、
治具を作ったり道具を工夫して、両方の手が使えるようになると、必ず生産性があがるとのこと。

この考え方は、今回の手による作業に限らず、
例えば人と機械が同時に付加価値を生み出しているか?
どちらか片方が”監視作業”になっていないか?
という見方にも応用できるので、現場改善の考え方・見方の一つとして覚えておくといいなと思います。

生産性UPにつながることを、できることからコツコツと。

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