全電気式産業用ロボット第1号から出荷50万台へ!
安川電機の産業用ロボットの累積出荷台数が2021年2月に50万台を達成したというニュースを
拝見しました!50万台、本当に素晴らしい実績ですよね!
1977年に全電気式産業用ロボット国内第1号【MOTOMANーL10】の出荷開始と記事にあり、
どんなものだったのだろう?と思い、公式HPを覗いたところ、さまざまな紆余曲折があったようすが
載っていました
(安川電機 公式HP「電動式ロボット 生みの苦しみ」より以下抜粋)
「旧自動化機器工場で、オートローダを中心とした自動化機器システムを生産販売する中で、事業として、受注生産システム商品からの脱却、即ち汎用的なコア商品のハンドリングマシンをイメージしたロボットの必要性が議論された。
折りしも、米国において「ユニメート」や「バーサトラン」という油圧駆動方式のロボットが開発され、国内でもこれらのロボットの輸入販売や技術提携が始まったころである。
当社はそのころオートローダという単純シーケンスロボットも、一貫してモートハンドやモートフィンガを利用した電動式を標榜し、幾多の油圧や空圧式のメーカと市場で競合しながらも、電動式の良さを差別化技術として誇っていた。
1972年に、基本コンセプトは「ともかく当社は電動式でこれを実現する」と言うことでロボットの独自開発に着手した。
最初のターゲットは、そのころ同工場で最新鋭のマシニングセンタの購入計画があり、これのワークハンドリング用として、可搬質量20kgの6軸構成の円筒座標系のロボットを試作することになった。これが当社の電動式産業用ロボットの試作1号機である。そのころの汎用サーボドライブのコンポーネントはまだ非常に貧弱で、200Wまでのプリントモータと2kWまでのカップモータだけであり、パワー素子も世の中でパワートランジスタがやっとできつつある状況で、比較的大きなカップモータはまだサイリスタドライブであった。現実的に電動式では大きなパワーを出すすべは無かった。」
そして、1974年に開催されたロボット展に出展されたのが初代MOTOMANで、
国内初の全電気式産業用ロボットとなったそうです。
アーク溶接の作業に照準を当てた展示だったそうで、当時の同社内の溶接技術ベテランたちの協力が
大きかったと記されています。
しかし、この華々しいデビューに似つかわないことに、その後の受注にはなかなかこぎつけなかったとか・・・
そのころ他社が電動式多関節ロボットを発表しており、斬新でユニークなリンク構造で、高い性能(コンパクトで動作範囲や動作スピードが大きい)を実現していて、結果的にこの構造が世界の電動式ロボットの本流になっていくことになったそうです。
そしてこの他社のロボットを参考に多関節ロボットの「MOTOMAN-L10」を開発、L10の10は可搬質量を指し、力持ち油圧式ロボットの後を追いかけるのではなく、電動式による差別化を「アーク溶接用途」に的を絞ることで発揮しようとしたそうです!
このあたりに、「電動式」のロボットを手掛けるプライドというか心意気を感じます。
歴史的な受注1号機が成約したのが1977年で、
この1号機は現在その役目を終え、ロボット工場に展示されているそうです^^
この1号機から始まり、さまざまなニーズに応え、技術を向上させてきた同社の先人や現在の方々が
50万台という数をたたき出したのですね!!
電動式産業用ロボットの歴史ここにあり!といった感じがします。
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